ハトマーク会員様の提携メニュー活用事例/さくら事務所「ホームインスペクション」

レビュー

  • 売買の場面で
  • 2019.02.04

ハトマーク支援機構がご紹介する提携メニューのサービスや商品を、ハトマーク会員様はどのように活用しているか。

今回は、建物状況調査+瑕疵保険適合検査+フラット35適合検査のパッケージメニューや建物に関する無料相談窓口を紹介しているさくら事務所のホームインスペクションを買主様にご紹介されている会員企業様の事例をご紹介します。

記事提供:㈱さくら事務所

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仲介業者様からさくら事務所には「ホームインスペクション(住宅診断)って一体どのように進めるの?」「具体的にどんなメリットがあるの?」というお声が多く寄せられていました。
さくら事務所でホームインスペクションを活用している企業様に実情やメリット、印象深いエピソードなどをインタビューするシリーズの第二弾。
東横線の妙蓮寺駅という魅力的な住環境のエリアで展開する松栄建設株式会社の酒井社長にお話をうかがいました。
(インタビュアー:㈱さくら事務所 ホームインスペクター 田村啓)


■1000分の6の傾きを伝え、買主さんは感謝、売主さんにも信頼を得られた

——松栄建設さんではホームインスペクションを頻繁にご活用いただいていますが、お客様にどのようにおすすめしていらっしゃいますか?

酒井社長:うちでは費用負担をして標準でホームインスペクションを入れています。大半の買主さんはまだインスペクションについてご存じないですね。「建築士が建物をチェックしてくれます」とわかりやすくシンプルに説明しています。インスペクションは、まだまだアーリーアダプターだと思います。

——酒井社長がホームインスペクションを導入するきっかけとなった出来事は?

酒井社長:少し重い話になってしまいますが…新興ビルダーの建売住宅で、うちが売り側の仲介だったんです。築10年弱の物件でした。「もしかしたら…平衡感覚がおかしいぞ」と感じてはいたのですが、当時はそんなに住宅診断の認識も一般的でなく、買主さんもついたんです。そのお客様は僕と一緒にもう半年くらい物件を探していて、お子様が二人いるファミリーの方でした。この価格でこの駅近で、なかなかないですよね、と「すぐに買います」という話になったのですが、僕の中では平衡感覚がおかしかったのがひっかかっていて「大丈夫かな」と懸念がありました。
契約の話が進んでいく段階で、自分は売り側仲介という立場だけれど、お子様が二人いるご家族にこの平衡感覚の家を売ってしまったらどうなるんだろうか。この仕事って何なんだろう…と深く考えさせられました。それで当時初めて知ったのですがオートレーザーで水平計測すると、傾きが1000分の6以上あったんです。

——傾きが見つかったんですね。売主様と買主様はどうされたんでしょうか?

酒井社長:それが売主様の海外転勤が決まっていて「価格よりも、とにかく早く売りたい」という状況。ご主人は既に海外に行っていて、奥さまがお一人で売却手続きを背負っていたんです。ものすごいストレスですよね。その状況で僕が傾きを見つけてしまって、売主様、買主様、双方にお伝えしました。
買主様は購入をやめることになり、買主様からはとても感謝されて「他の物件を買う時も必ず酒井さんを通すから」と信頼頂けました。その後も一緒に物件を続けて購入されて、今でもとてもいいお付き合いが続いています。

——売主様の方は、ご状況を聞くと大変だったのではないでしょうか。

酒井社長:はい。売主様の方は…奥さまがストレスの限界にあった状態で、ご主人と国際電話で話しながら傾きが見つかったことを伝えていました。
やはりご主人はお怒りで最後は「仕方ないです」とご納得はいただけたのですが…僕も自分のお客様にご紹介するわけにはいかず、価格を下げて1000分の6の傾斜があることも記載してレインズに載せて売却はできました。売主様にはお詫びをして仲介手数料も頂きませんでした。そんな中でようやく奥さまも海外に行かれたんです。

——売主様にも酒井社長にも大変だったんですね。

酒井社長:それがですね。6~7年後でしょうか。昨年くらいに売主様のご主人からメールで連絡を頂いたんです。「あの時は怒っちゃったけどごめんね。今度、妻と一緒に日本に戻るから住む家を探してほしい。松栄さんのことは信用しているから」って。それで買ってくださって、今もお住まいになられています。

——いいお話ですね!その売主さんも買主の立場になった時に、酒井社長が誠実だと感じたのでしょうね。

酒井社長:その出来事がインスペクションを入れるきっかけでもあり、自分の信念を試された瞬間でもありました。お客様を前にして水平計測して数値を見ていった時…僕が悪いことをしている気にもなってしまったんですね。
それですぐ日本ホームインスペクターズ協会のインスペクター資格を取って、インスペクションを標準で入れるようにしました。
進んだ段階で大きな瑕疵が見つかると皆が不幸になってしまうので、最初にきちんと調査をすることが誰にとってもいいことだとわかったので、それが導入のきっかけです。


■売主側でもホームインスペクションを行うのがこれからのスタンダード

——ホームインスペクションを導入しているのは、基本的に買主側だけでしょうか?

酒井社長:いえ、売主さんにも双方入れています。結局のところ買主さんが「雨漏りがあるじゃないか」とか後から瑕疵が見つかると、売主さん側も資金計画が崩れるんですね。売却価格を見越して、新たに物件を買っていたりすると後から大事になってしまうんです。
それよりも売主側でインスペクションを行っておいて、最初から「雨漏りがあるので物件価格から差し引いています」と表記しておいた方が後々トラブルにならないですよね。

——ホームインスペクションを入れることに、売主さんが抵抗を示されることはありますか?

酒井社長:売主側が瑕疵をごまかして売ろうとしても、今の買主さんは情報収集力にも長けていてリテラシーも高いので、足元をすくわれることもあるんです。インスペクションしないことのリスクをお伝えしながら、「売主側でホームインスペクションを行っていくのが、次の時代のスタンダードですよ」という説明をすると、売主さんもまじめで誠実な方が多いのでご理解頂けます。

——ホームインスペクションによる誠意のあるお取引で信頼を築けて、次につながる部分も大きいですね。

酒井社長:ねらっているわけではないんですけれど、結果として別のお客様を紹介して頂けることも多いです。

——仲介業者さんがホームインスペクションを導入することに二の足を踏んでいる要因のひとつには「仕組みがわかりづらい」ということも挙げられています。酒井社長からのアドバイスは?

酒井社長:仲介業者は取引のプロで文系出身の方が多いので、建物に詳しい方はごく一部だと思います。建物に苦手意識を持つ方だと、戸建の傾きとか原因とか聞かれても答えられないですよね。「とにかくスムーズに取引を済ませて利幅を得られればいい」という価値観の方もいらっしゃいますし。
一方、建物に詳しくない方の中でも「建物のコンディションを把握して、誠意ある取引をしたい」という新しい意識の仲介プレーヤーも増えていますので、仕組みがわかりづらい部分は、最初から全部理解しなくても専門家とタッグを組んで活用するといいのかなと思います。

——ホームインスペクションが普及するためには、そのような新しい意識の仲介プレーヤーさんが増えていくことが大事ですね。

酒井社長:多くのプレーヤーはまだまだ旧態依然のやり方で価値観はなかなか変わらないので、「ホームインスペクションをスタンダードにすることでビジネスが広がるぞ」、もっと言えば「一人当たりの取引額、取引件数がこれくらい上がるぞ」という成功例が広まると魅力が伝わるんじゃないでしょうか。こうしたメリットが広まると新しい不動産ビジネスが確立されて、新たな層がプレーヤーとして不動産業界に参戦してくれる。インスペクションはこうした好循環につながるポテンシャルも秘めていると思いますね。

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